逃げ勝つ時代の到来は許されない | Pride of football...

逃げ勝つ時代の到来は許されない

逃げ勝つ時代の到来は許されない。

昨晩行われたW杯のアルゼンチン対ドイツの試合。

試合結果は1-1(PK2-4)でのドイツの勝利。

結果を見れば強豪国同士がすばらしい試合を展開したかのように思われる。

だが、実際の試合はそれとは程遠いものだった。

ドイツはこれまでの4試合を攻め勝って来た。

スーパーゴールも生まれ、自国開催ということもありベスト8に残ったチームの中で最も勢いのあるチームと言っても間違いないだろう。

「ドイツのサッカーはおもしろい。」

と思った人も少なくないだろう。

対するアルゼンチンは1試合目はペケルマン監督の弱気な采配が垣間見え、1点を守りに行く最悪な展開。

それでも何とか勝利をおさめ、2試合目以降は人が変わったような積極的な采配をみせ、世界を魅了するチームを作り上げてきた。

ブラジルの監督に「アルゼンチンサッカーに感銘をうけた」と言わしめるほどである。

リケルメ、アイマール、サビオラ、テベス、クレスポ、メッシと攻撃陣には癖の強い主役がそろい踏み。

この攻撃陣が魅力的な攻撃を展開し、とにかく攻め勝って来たのがアルゼンチンだった。

こんな2チームの戦いは意外な展開を見せることになる。

これまでの攻めきる姿勢がウソのように守りを固めるドイツ代表。

これに攻めあぐねながらも、攻撃の手を緩めず、攻め続けることでドイツに攻撃をする暇を与えないアルゼンチン。

前半は完全にこういった試合が展開された。

支配率がアルゼンチン65%、ドイツ35%という驚きの前半も特にチャンスシーンも生まれずに終わることとなった。

後半開始早々、リケルメのCKをアジャラがあわせて先制をしたのはアルゼンチン。

ここまで守り続けてきたドイツが攻撃を開始する。

ここからはそれなりに面白い試合が展開されると思ってまもなくアルゼンチンのペケルマン監督はW杯1試合目に戻ったかのような弱気な采配。

王様リケルメをピッチの外に追いやって守備を固める最悪の展開。

案の定後半35分に追いつかれ延長へ。

延長はそれなりの試合をした両チームですが均衡は破れずPK戦へ。

攻撃サッカーを売りとする両チームの試合は2人の小心者のおかげでくそ試合に。

決勝トーナメントで守り勝つことは至難の技であり、最後まで攻めきるチームだけが金色の宝物を手にしてきた過去を誰もが知っているはずなのに。

いつになってもW杯では逃げ勝つ時代の到来は許されない

攻めて、攻めて、攻めて観客を魅了するチームこそが優勝を手にできるのである。

サッカーの祭典は最高のジンクスを持っているのである。

全てのサッカー選手が目指す黄金に輝くトロフィーは誰の手に掲げられることになるのであろうか。